今回は、圧迫療法の効果について説明します
圧迫療法について~イメージ~で、何となく圧迫をする目的がわかったかと思います
今回はもう少し踏み込んで説明していきます
間質の圧力を上げる
イメージは圧迫療法について~イメージ~で説明した通りです
血管の中と外との水分の行き来は、圧によって調整されています
血管の中の圧(静水圧:せいすいあつ)が高いと水分は血管から押し出されますが、反対に血管の外からの圧(間質圧:かんしつあつ)が弱いと、同じように血管から水分が出てきます
細胞と細胞の間(間質)が開くにつれて、間質圧は弱くなります
ぎゅうぎゅうのスポンジよりもふわふわのスポンジの方が柔らかいですよね
圧迫することで間質の圧を高めて血管から水分が出にくい状態を作ります
リンパ流の逆流をふせぐ
リンパ管は皮膚のすぐ下にあり、途中でもぐりこんで血管の横を並走する形で流れていきます
雨が降って地面に溜まった水が、溝を通って地下を流れていくようなイメージです
大雨が降って水が十分に流れなかったら、あふれ出しますよね
ニュースとかでたまにマンホールから水が吹き上げているのを見ますよね
そんな状態がリンパ浮腫では起きます
圧迫をすることでマンホールをしっかり押さえて、リンパが流れるようにしています
血管を圧迫することで血流を改善する
これはイメージしやすいかと思います
手術をされた方は、術後ふくらはぎまでのストッキングを履いたことがありませんか?
ふくらはぎに血栓(血のかたまり)ができないようにするためです
ホースで水をまくとき、先をつまむと水の勢いが増しますよね
同じ感じで、血管を圧迫することで血流が改善します
リンパ管は皮膚から深くもぐりこんで血管の横を通ります
血流がよくなればそれにともなってリンパの流れも良くなります
筋肉の収縮と協調し、ポンプ作用が高まる
圧迫をしながら運動を行うことで、さらにリンパの流れは良くなります
リンパ管は皮膚のすぐ下を通っています
つまり、皮膚の表面と筋肉の間にリンパ管があります
サンドイッチのように、リンパ管は皮膚と筋肉に挟まれています
筋肉は収縮すると大きくなるため、内側から皮膚を押し上げます
圧迫をすることで、皮膚の外側からも圧がかかります
筋肉が収縮するたびに、間にあるリンパ管が何度も押されます
その動き自体がポンプとなり、リンパの流れをよくしてくれます
圧迫療法と運動療法の合わせ技ですね
スポンジなどを使用することで硬くなった皮膚がほぐれる
今後弾性着衣や弾性包帯で説明していきますが、圧迫療法で使用するものの中に、スポンジ素材でできたものがあります
そのスポンジを間に巻きながら圧迫することで、圧を均等にしたり皮膚を揉みこむような効果を出したりします
リンパ浮腫が進行すると皮膚が硬くなります
硬い皮膚は圧迫だけではなかなか改善しないため、まずは皮膚を柔らかくする必要があります
- 皮膚を柔らかくする
- リンパの流れを良くする
- 運動との組み合わせをねらう
圧迫療法でもさまざまな目的を持って、弾性着衣や弾性包帯の種類を選んでいます
ちょっと文章が長くなってしまいました
お疲れさまでした
コメント
こんにちは、私も手術をしましたので白のストッキングを履きましたが主治医が私の足の状態を診て跡形が残り過ぎると判断され脱がせて機械で圧迫するもの直接、巻いて下さいました。
術後は夫婦すぐ足の浮腫みに気付き主治医と相談させて頂き漢方の処方をされ、担当看護婦さんの薦めもあり先生のリンパドレナージュを受けるに至ります。
今は術後のストッキングではなく先生と相談させて頂き市販されている弾性ストッキングを夜数時間、履いているたけです。
この記事の文章であれで長くないと思います。
これからもコメントに伺いますね、楽しみにしています。
コメントありがとうございます
手術のあとに履くストッキングは上側がややしまっているので、跡が残りやすいですよね
ちょっとコツがいります
これからもコツコツ書いていきます