日々の勉強

書籍紹介 その1

日々の勉強

ここでは、私が影響を受けた本の紹介をしていきます

今回はこの2冊を紹介します

 

 

 

私は大人になってから読書が趣味になりました

医療だけでなく、ビジネスや仏教、哲学などさまざまなジャンルの本を読みます

どうしても医学書だけでは視野がせまくなりがちなので、多方面から情報を得ることで角度を変えて物事を見られたらと思っています

 

でも結局は違うジャンルでも考えが似ていたり、思わぬところでつながりを感じたりすることが多くあり、そのたびにテンションが上がってしまいます

やはり読書はいいもんです

このブログで紹介したいから書くのですが、記事にすることでしっかりと消化するという目的でも書いていきます

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病院というヘンテコな場所が教えてくれたこと。

この本は、いつも相談にのってもらっている看護師さんに教えてもらった本です

私は理学療法士なので、看護師目線での本はまだ手をつけていない領域でした

 

この本は泣けます

イラストが多いので読みやすく、わかりやすい

1時間あれば読めると思います

 

著者は仲本りささんで、看護師でありイラストレーターでもあります

病院に入職したての悩みや苦しみを描いています

  • だんだん弱っていく終末期患者さんとの出会い
  • 仮死状態で生まれてきた赤ちゃんとの出会い  など

「病気と人の死」がテーマとなっています

 

ハッピーエンドばかりではない状況が医療ではもちろんあります

でも、そのかなでも幸せを感じている人との出会いが描かれています

 

若い世代の看護師さんに読んでもらいたいですし、医療を受ける側の方も看護師の葛藤をぜひ知っていただきたいです

私も読むことで、「きちんと患者さんと向き合っていこう」と思い返すことができる1冊です

病院というヘンテコな場所が教えてくれたこと。2

著者が看護師4年目になり、後輩の指導もしはじめた時期の話です

日々の業務に追われ、帰ったらご飯を食べて寝るだけという生活

「看護師辞めたい」と思う葛藤が描かれています

そこで出会う患者さんはまた違う観点から考えさせられます

  • 「・・・あなたには、私の気持ちはわからないでしょう。」と言った患者さん
  • 治療のため、患者さんに「悪魔」と言われながら治療をする先生
  • 厳しい内容の告知をする際に葛藤する先生
  • 人工妊娠中絶に関する社会の問題点
  • なかなか治療がうまく進まず、入院生活が長引くなか、「なんで俺には、みんなの”普通”がないんだろう」と言って涙を流す大学生  など

先の見えない闘病生活に苦しむ患者さんを通して、「今日を生きることの苦しみ」が描かれています

 

よくなっていく方と接する一方で、よくならない方に接しているときの「何のためにケアしているんだろう」という葛藤があります

その葛藤のなかで、「ただ、一緒にいる」ことの大切さが描かれています

私の感想

おそらく正しい答えはないと思いますし、読まれた方の解釈はどれも大事だと思いますが、私の感想を少しだけ書きます

 

どちらの本も、日常の現場ではよくある話です

なかなか答えの出ない葛藤が多くありますが、それらがすごく分かりやすく言葉にされています

この「答えのない苦しさ」は医療者にはずっとついてくるのだと思います

どうしても医療者は良くなることを目指してしまいますが、終末期ではそうもいきません

「もう治らないのに、リハビリする意味ある?」

そんな言葉を同じ職種からも言われたことがあります

今の私には明確な信念がありますが、それでも日々悩み続けています

 

以前読んだ本でも、「医療者は泥沼の中を這いつくばるように、苦しみの中で進み続けなければならない」という言葉があり、とても印象に残っています

 

しかし、苦しい中でも「そこにいる」ことの大切さを理解したとき、考え方や気持ちが少しでもやわらかくなれればいいなと思います

コメント

  1. ひすい より:

    書籍の紹介ありがとうございました。
    私は入院中に切羽詰まった時、棋士の羽生善治さんが書かれた適応力を病室で読んでいた時、看護師さんも薬剤師の先生も興味深く見ておられ内容を少し聞いておられました。

    私は性格が男っぽいせいもあるのか?この書籍は心と頭にスムーズに内容が入ってきた気がします。
    先生にも読んで頂きたく紹介させて頂きます。
    後は書籍ではありませんが入院中に放送されていたドクターXは何処の病室の方も見ておられ看護師さんの間でも話題になっていました。

    実際のオペの様子など詳しく放映されていたそうですね。

    • kirimasa より:

      コメントありがとうございます。
      患者さんから教えて頂いた本に影響を受けることも多いので、ありがたいです。
      是非読んでみますね。

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