患者さんが退院されるとき、リハビリスタッフからの一言が大事であると思っています。
看護師だけではなく、我々にもにもできることがあります
最近の病院事情
コロナウイルスの影響で、病院では面会禁止の状態が続いています
基本的には洗濯物や荷物の受け渡しの時などに少し顔が見られる程度で、状況などは看護師から少し話を聞くことでしか把握できません
やっと会えるのは退院の日、ということになります
つまり、入院中の状況はご家族にとってほぼ空白の毎日となっていると思います
最近は携帯電話が使いやすくなったり、スマホのテレビ電話を使って顔を合わせるなどの方法もとれるようにはなってきましたが、高齢者には難しいこともあります
リハビリスタッフとして伝える事
看護師は日勤だけではなく夜勤などもあるため、勤務的に毎日の様子を見るということが難しいように思います
カルテの記録などから経過が追えることもありますが、日々の表情や頑張りの変化などはなかなか記録に残しにくいことがあります
その点、リハビリスタッフは若干勤務の影響もありますが、比較的担当スタッフが患者さんの状況を追えることが多いと思います
動作能力などを伝えることはもちろんですが、それだけではなく日々の頑張りやどのように私たちとの関係性を作っていったのかなど、結果だけでなく「過程」も伝えることで、空白の毎日を埋めることができればと思っています
もちろんすべての患者さんにそうできるわけではありませんが、退院日にはできる限りご家族と数分でいいので話をするようにしています
残心の大切さ
残心(ざんしん)とは日本の武道および芸道において用いられる言葉。残身や残芯と書くこともある。文字通り解釈すると、心が途切れないという意味。意識すること、とくに技を終えた後、力を緩めたりくつろいでいながらも注意を払っている状態を示す。また技と同時に終わって忘れてしまうのではなく、余韻を残すといった日本の美学や禅と関連する概念でもある。
wikipediaより引用
私は臨床において、武道や芸道と同じく「作法」を大事にしています
「心」は見えなくでも「心づかい」は見えます
特に去り際、別れ際の残心を大切にすることで、もし次回入院されることがあっても、良好な関係性を保ったままで介入することができると思っています
ちょっとしたことですが、このちょっとしたことの積み重ねが活きてくると信じて日々取り組んでいます
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